化粧品の広告などで、『肌の奥深くまで浸透!』と言っているのを見たり聞いたりしませんか?大体その表示の下にはちっちゃくちーっちゃく、
※角質層まで
と、書かれていますが実は角質層って、ティッシュ1枚分の厚さしかないってご存知ですか??
じゃぁ、皮膚って実際どーなってるの?なんで化粧品がティッシュの厚みしか浸透していかないの?
という疑問について、詳しくみていきたいと思います!
これを読めばなるほど~そういうことか~と思えるはず。
早速ではいきましょう!
皮膚についてザックリ知ろう。
まずは、皮膚とは。から説明していきたいと思います。
皮膚は、肌の表面から表皮・真皮・皮下組織の3層でできています。
厚みで言うと全体で2mm。2mmですよ、2mm!!
表皮は、その中でもたったの0.2㎜の厚みしかないんです。(=詳しく言うとティッシュ2枚のうちの1枚分)
表皮について
先ほどあった、
※角質層まで
の角質層は、表皮の一番上にあります。
では、ティッシュ1枚分ー0.2mmがどうなっているのか、を見ていきましょう。
まずはこちらの絵をご覧ください。
表皮は全部で4層になっています。
※正確には5層ありますが、ここでは4層とします
順に下から基底層>有棘層>顆粒層>角質層となります。
詳しく書くと難しくなるのでサクッと行きますね。
一番下の層:基底層(きていそう)
表皮の一番下にある層で、真皮の上になります。
基底細胞というものが並んでいて新しい角化細胞を生み出します。
この角化細胞が変化してどんどん表面に上がっていきます。
ここにはメラノサイトがいて、これがシミのもとになるメラニンという色素を作り出すとシミの原因になりますね。
下から2番目:有棘層(ゆうきょくそう)
基底層から分裂して生まれた細胞たちです。この細胞の周りには突起がついており、隣の細胞と突起でくっついているように見えます。
主に皮膚に強度と柔軟性を与えています。
ランゲルハンス細胞というものがいて、これが皮膚に入ってきた異物に反応するとリンパ節に伝えてアレルギー反応を起こします。
下から3番目:顆粒層(かりゅうそう)
平ここで角質細胞は死に、水分が減るのを防ぎ、異物の侵入をここで防いでいます。
天然保湿因子といわれる、保湿成分などが作られていきます。
一番上:角質層(かくしつそう)
一番上にあり、角質細胞というレンガのような四角い細胞が隙間なくぎっしりと10~20の層になって作り上げています。
角質細胞の中には先ほどの天然保湿因子や細胞間脂質と呼ばれるもので肌の潤いを保ちながら微生物や化学物質からバリア機能で皮膚を守り、乾燥も防いでいます。
そして、基底層でできてから28日経った角質は一番上まで上がってきて垢となって剥がれ落ちていきます。
化粧品はバリア機能を守るための補助的存在
基底層の下は、真皮へと行くのですが、ここでなんでもかんでも通していたら、悪い菌や衝撃からお肌を守れなくなりますよね。
肌に浸透させる、ということはバリア機能を破壊してより中へ入っていくことになっちゃいます。
↑正常な状態の肌はこのように外からのウイルスなどを防げる力があります。
バリア機能が壊れると肌は乾燥し、乾燥を補うために皮脂腺から油分を出すことによって肌を守ろうとします。

このバリア機能を守るための助けになるものとして化粧品があるということになります。
そのため、肌の奥まで浸透させたいんじゃなくて、肌のバリア機能を守る補助的なもの、ということになります。
広告に書かれている言葉をもう一度注意してみてみよう
化粧品には 薬機法 という法律があって、表現をグレーゾーンにして書かなくてはいけないため(効果があります!と、大きく言えない)
そのグレーゾーンの中で最大限効果があるように表現しています。
なので、翌々仕組みを知って理解したうえで化粧品を買うようにしましょう。
ティッシュ1枚分の厚さのためにあれこれするには内側からも外側からもケアが必要!
バリア機能が壊れないようにスキンケアしていきたいですね!
